家の中ではいろいろなシーンが繰り広げています。

記憶の中で、それらはひとつひとつ無意識のうちに積み重なっていきます。

そう考えると、家のどの部屋もどの場所もおろそかにはできません。

ここでは、家をいろんなパーツにわけて具体的に考えていきたいと思います。


主寝室

主寝室とは、夫婦が就寝する部屋です。子供が独立してしまうと、夫婦は同じ部屋で就寝しなくなることもありますので、どの家にも、必ずあるとはいえませんが、大切な場所です。ここでとりあげたいのは、子育て世帯の主寝室です。

日本の家庭では、子供が小さいうちは、親子が川の字になって寝ることが多いといわれています。いまこの記事をかいている現在、私の子供は8歳ですが、私は子供と一緒に寝るようにしています。そして、寝るときに、本を読み聞かせをするのが習慣です。子供は、もう自分で本を読める年齢ですが、いまもその時間を楽しみにしています。

 

親が子供に本の読み聞かせをする風景は家の中でのシーンのなかでももっとも私が好きなシーンの1つです。

 

私が主寝室をつくるとき、お施主さん親子が絵本の読み聞かせして眠ろうとしている風景を思い浮かべながら設計するようにしています。

 

 

 

ベッドか敷布団か?

本の読み聞かせをするならば、ベッドがよいと考えます。座って壁にもたれ掛かることができるのはベッドです。その場合、子供がある程度大きくなっても一緒に居られるように、ベッドを3つ横並びにできるような間口を確保するのが理想です。

 

照明はなにがよいか?

本の読み聞かせをするためには手元を照らす光が必要です。しかし、その光はあくまでも電球色の暖かな光のが理想です。医学的にも寝る前に昼光色や蛍光色の光を浴びてしまうと、脳が目覚めてしまい、寝ている間に十分な休息が得られないと言われています。

光源は全般照明の他に、写真のようなフロアースタンドをつかうと、部屋全体は薄暗く眠る準備をしている様子の中、手元だけが暖かに照らし出されます。布団に入ると同時に手元でスイッチが消せるのも便利です。

 

横になったとき見えるものは?

横になると見えるものは天井です。目に映る素材を気持ち良いものにしたいところです。その上、天井の高さを低くすることで、安全なところに引きこもった感覚が得られます。

写真は天井は野地板を現し、屋根なりの傾斜がついていて、屋根裏のような部屋になっています。

主寝室はプライベート中のプライベートな空間。屋根裏のような場所がお似合いです。

 

いままで、わたしが読み聞かせをした絵本のなかで、とても印象に残ったものをご紹介したいのですが、関心のある方はこちらをクリックしてください。