一言でいうと設計者が自分の作品として住宅を設計することです。
究極のところ、これに尽きます。
人のお金で自分の作品をつくるなんて、酷いじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、
その他の方法では、デザインは施主の自己責任なのです。
デザインは霞のようなもの、生活には特に必要がないと思われるかもしれませんが、そのような議論もおいおいしていきたいと思います。
建築家は作品が生命です。その人がどのような建築をしてきたのかを見て、人はその建築家に仕事を依頼をします。
そのため、竣工後に写真を撮ります。しかも、プロのカメラマンに依頼して撮ります。
写真を撮ると、その家のデザインの良し悪しがよくわかります。写真を通して、自分のデザインの反省をするのも建築家の特徴です。
私は時々、自分のブロク用に自分の家の中で写真を撮りますが、撮る場所にいつも困ります。それはなぜか?それは背景として美しい場所がなかなか見つからないからです。自分で設計したはずですが・・・
写真は情け容赦なく、細かい部分まで描写してくれます。例えば、窓辺の風景を写すとします。そうするとアルミサッシが必ず絵に入ります。アルミサッシは、気密性や防水性、耐久性のことを考えると非の打ち所はないのですが、写真に写った途端、がっかりなのです。絵にならないのです。
写真の背景になるような家を追求すると大変なことになりそうですが、背景としての家を意識することで、家への考え方も変わると思います。ぜひ一度、家のなかで美しいと思えるものを写真で撮ってみてください。
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